大まる その1

「さくら?・・・なに暗くなってんだ?」

「ははは・・・。聞いてよ、大野君・・・。おみくじ引いたんだけどさ、小吉だったんだよ」

「小吉?吉なんだからいいじゃねーか。」

「それがさー・・・みぎわさんが大吉引いたらしくてね。なんて言われたと思う・・・?」

「なんていわれたんだ?」

「あーら、さくらさん。小吉?良かったじゃな〜い!大凶じゃなくてっ!
そういえば、あなたって小吉が似合ってる感じよね〜!私?私はもちろん大吉よ〜!!」

「って言われたのさ・・・・・・。ねえ・・・私って、小吉って感じ?」

「はあ?そんなのしらねーよ!大体、小吉ってどんな感じだよ?」

「そりゃわかんないけど・・・。
 でもさー、小吉な女って言われるとなんかショックじゃない?」

「そうか?でも小吉ならよかったほうじゃねーの?山根なんて大凶引いてたぜ?」

「大凶っ!!そ、それはそれでショックだろうね・・・・・・」

「だろ?大凶と比べたら何倍も運があるってことなんだから、気にすんなよ」

「・・・うん・・・。・・・・はぁ・・・・小吉女、かー・・・・・・・・」

「・・・たくっ・・・・・・さくらっ!!」

「・・・なに?」

「俺は小吉な女、嫌いじゃないぜ!」

「え?」

(・・・はっ!!)

「うっ・・・い、いやっ・・・今のは・・・だな・・・」

(・・・お、俺、今・・・なんかすげー変なこといわなかったかっ!!)

「大野君・・・。・・・エヘヘ・・・ありがとうっ!!」

−−−−−ニッコリ!

−−−−−かあぁぁ〜〜っ!!

「っ!?・・・・お、おう・・・///」

「大野君は?なんだったの?」

「え?・・・あ、ああ・・・俺も小吉・・・」

「なんだ、一緒じゃんっ!!じゃあ、私も小吉な男の子、嫌いじゃない!」

「なっなにいって・・・///」

「あーでも、大野君は小吉な男っていうより大吉って感じだよね!」

「大吉ってどんな感じだよ・・・///」



大まる その2


「突然ですが、大野くん!!」

「・・・なにしてんだ、おまえ。マイクなんてもって・・・」

「そ、そんな変な目でみないでよ〜!私だって、好きでこんなことやってんじゃないんだからっ!」

「嫌なら止めりゃいいだろ?たくっ、バカなことやってねーで帰るぞ」

「ちょ、ちょっと待ってよっ!私のプリンがかかってんだから協力してくんないと困るんだよっ!」

「プリン?」

「あっ!い、いや〜・・・せ、先輩がね?大野君にインタビューしてきたら、駅前のケーキ屋さんのプリンおごってくれるっていうからさ〜。・・・えへへ・・」

「・・・・・・さくら。」

「は、はい?」

「お前・・・俺とプリンとどっちが大事なんだ?」

「えっ・・・・・・。そ、それ〜は〜・・・」

「・・・・・・はあ。聞いた俺がバカだったよ。・・・たくっ・・・大したこと答えれねーぞ?」

「お、大野君〜!ありがとう〜っ!!」

「早くしろよ・・・」

「それじゃ、最初は〜。えっとね〜、好きなタイプは?」

「・・・・・・は?」

「だから、好きなタイプだよ。・・・そういえば、大野君ってどんな子が好きなの?」

「・・・・・・・・・・・・・・・それ・・・パス・・・」

「え〜?」

「パスだっ!!絶対に!!」

「む〜・・・。じゃあ、次は・・・。何々・・・?ずばり!あなたは今、目の前にいる女の子のことが好きでしょう?」

「−−−−−!?!?////」

「って、これ、まるおくんの口まねじゃんっ!!あはははっ!なにこのインタビューっ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・って、どしたの?大野君?・・・なんか固まってない?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「おーい?大野君ー?大ー丈ー夫ーーーっ?!」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「変なの?・・・もう!これじゃプリンが食べられないじゃんっ!!適当に書いちゃおうかな。
えっと、好きなタイプは・・・。う〜ん、まあ、顔は可愛い方がいいだろうし?スポーツ万能な子とかかな?
いや、でも・・・案外家庭的な子が好きとか?う〜ん・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「だめだ・・・。わかんないっ!!次っ!!えっと?ずばりあなたは今、目の前・・・。・・・ん?目の」

「さ、さくらっ!!!」

「う、うわっ!!な、なに、大野君っ!!」

「ぷ、プリンだったら・・・俺がおごってやるから・・・」

「え?ほ、ホントっ!!」

「あ、ああ。だから、インタビューは断ってこい」

「うんっ!!やったーっ!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・」





「う〜〜〜っすっごい幸せ〜〜〜っ!!ほっぺたおちそうっ!!」

「そ〜か〜・・・?」

「うんっ!ありがとう〜〜っ大野君っ!!」

「お、おう・・・///」

「・・・ん・・・。そういえばさー、あのインタビューって」

「さ、さくらっ・・・苺のショートケーキも注文するか?」

「え?い、いいの〜?やったーっ!!」

「・・・・・・・・・はぁ・・・」

「で、さっきのインタビュー・・・」

「っ!!〜〜〜〜もうその話はすんなっ!!」

「・・・う、うん・・・。わかった・・・。・・・変な大野君」

「・・・・・・・・・・・・・・・・/////」