02.あの日から浮かぶのはいつも決まって あの日。あの時の・・・。あんたの見せた姿が、笑顔が・・・今でも胸に、浮かんでくる。 日曜日の午前中。いつもだったら部屋で今だベッドの中の俺だけど。 その日はなぜか・・・目が覚めて。 気がついたら、学校のそばの階段に来てた。 なんとなく。そう、なんとなくだ。 別に深い意味はない。 それなのに・・・落ち着かない。そわそわしてる自分がいる。 日曜日に。こんなとこ来る奴なんて誰もいないだろうけど・・・。 もしかしたら・・・。なんて、思ってしまう自分がいる。 手すりに寄りかかって、青い空を見上げた俺の耳に・・・ 「・・・小田切?」 届いたのは。 「どうしたんだ、お前。」 階段を上って俺のすぐ傍まできた、おさげ髪の女の声。 「あっ!お前、もしかして日曜日ってこと忘れて学校に来ちゃったんだろ!」 おかしそうに、楽しそうに、笑う。 「そんなわけないだろ。あんたこそ、なんでいんの?」 「え?私か?私はちょっとこの辺の探索をしてたんだよ」 「探索?」 「いや、この辺ってあんまり来たことなかったからさ。一応、色々見て回っておこうと思って」 「教師ってそんなこともすんのか」 「学校の近辺とか知っとかないと、困るだろ?お前らに何かあったとき、すぐに駆けつけられるしなっ」 ニッコリと微笑んだ顔と、言葉に、一瞬ドキッとした。 俺らのために。自分のために・・・そんな風にいってくれるセンコーなんて今までいなかったから。 だから少し嬉しく感じただけだ。 それ以外、別になんとも思ってない。 胸の奥が一瞬動いたのも・・・きっとなにかの間違いだ。 「あっ!そうだ。お前、暇なら一緒に見てまわらないか?」 誘いの言葉が嬉しく感じたのも。間違いだ。 「なんで俺が・・・。それに暇じゃねーし」 思わず顔を背けて、嘘をついたのも。 照れ隠しの意地じゃない。 「なんだ、じゃあやっぱり誰かと待ち合わせだったんだな」 「・・・え?」 「もしかしてデートか?」 「違うっ!!」 思わず声を張り上げて否定したのも。 勘違いされたくなかっただけだ。 ・・・・・・・・いや、べつに勘違いされたっていいだろ。 そのほうが都合いいだろ・・・? 「え?違うのか?じゃあ、友達か」 「・・・・・・・・・違う。・・・大体、なんだよ。やっぱりって」 今更だけど・・・。 「だってお前、なんかキョロキョロ辺り見渡してたからさ。」 「−−−−−ッ?!」 かぁ〜っと、顔が赤くなりそうになったのだって、思い違いだ。勘違いだ。 俺は誰も待ってない。べつに待ってなんてない。 ただ・・・・・・気づいたら来てただけだ。それだけだ。 「・・・べつに誰も待ってねーよ。」 「そうなのか?だったらやっぱり暇なんじゃないか!暇ならつき合えっ!!」 だから「やっぱり」ってなんだよ。 勝手に決めつけるなよ。 むかつきたかったのに・・・。とっとと帰ればいいのに・・・。 「・・・わかったよ。」 頷いたのは・・・べつになんでもない。 深い意味もない。 浮かれてなんてない。 嬉しいなんて思ったりしてない。 先を歩く姿も。並んで歩く姿も。 楽しそうに、嬉しそうに、無邪気に笑う姿も。 べつになんとも思ってない。 なのに・・・。それなのに・・・。 その日から浮かぶのは・・・あんたの姿とあんたの声と、あんたの笑顔ばかり・・・・・・。 あとがき なんかわけわからん話ですみません。これは本当に竜なのか?って感じですね。 これは隼人のほうが良かったでしょうかね。素直じゃない感じが。 でもまだ隼人のほうは全然キャラわかりませんので、一応(?)竜でお願いします。 それに隼人だとこんな穏やかな雰囲気はなさそうですしね。 竜×久美子は、穏やか、ほんわかCPで妄想しそうです。 日記SS同様、テレビが進んでキャラが全然違いすぎたら怖いので、 もしかしたらこちらも期間限定かもです。 それに竜×久美子に抵抗もってる人がいるかもですしね・・・。 |